春学期13回 4年ゼミ

こんにちはー。13回担当の相田です。
最近部屋の窓にすだれをかけてみました。クーラー要らずの(そもそもない)相田家ですが、風通しがよくなりより快適になればと思います。

というわけで、今回は前回消化しきれなかった「地獄の黙示録」の分析を行いました。
今回の議論で印象的だったのは、完全版で追加されたフランス人との会話のシーンです。

ウィラードがカーツへ会いに行くまでの途中で、ウィラードは農場を経営しているフランス人に遭遇し、歓待を受けます。
このシーンは完全版に追加されたシーンですが、何故このシーンは追加されたのか議論を少し行いました。
そもそもベトナム戦争という戦争の背景や一連の流れが発表時にもう希薄になってしまったのではないか、だからこそベトナム戦争に関しての知識を補完するために、このシーンが追加されたのではという意見が出ました。
実際、世界史を勉強していないゼミ生の中には、ベトナム戦争の背景やそこに潜む社会主義、資本主義の対立をいまいち把握できていないメンバーもいました。このことを考えると、フランス人との遭遇シーンは、足りない知識の補完として追加されたのかもしれませんね。

前回はっきりしなかったウィラードとカーツ、軍上層部の立場に関しては、1週間映画を確認することではっきりできました。また、保守やリベラルという考えのオンパレードでしたが、何とか理解できた気がします。

もう大学生活最後の一年の半分が経過しようとしています。
大学生のうちにできることは全部しながら、ちゃんと単位を回収していきたいと思う所存でございます…

春学期第6回 4年ゼミ

こんにちは。
第六回ブログ担当の相田です!!
4年になり、40000字の論文作成のため、そろそろ動き出さないといけなくなりましたね…
頑張っていきたいと思います!!

というわけで今回の授業はFilmAnalysis第二部第9章、構造主義批評について議論を深めました。
構造主義批評とは、物語などの作品には何かしらの統一的な構造が存在し、その構造が服装や言葉遣いといった文化的コードとして表出していることを明らかにする批評のことです(昨年度の授業の復習ですね)。

この考え方を用いて今回分析したのが、A.ヒッチコック監督によって1959年作成された「北北西に進路をとれ」です。
この作品は、ざっくりと説明すると青いスーツに身を包んだ「アメリカのビジネスマン」であるソーンヒルが、ロシアのスパイやアメリカの諜報機関に振り回される作品です。
この作品で私達は、空砲ではなく実際に銃を撃っているのがアメリカの諜報機関しかない点に注目しました。この点は、他のソーンヒルやロシアのスパイは空砲という虚構の力でしかなく、実際に力を行使できるのはアメリカの諜報機関でしかない、ということを表象しているのかもしれません。

なんにせよ、ゼミ生全員の共通点として、アメリカの政治制度や常識に疎いことが発覚しました…
ちょうどいい機会ですし、皆で予習しておきましょう。