3年ゼミ 第6回

こんにちは!部屋に置いてある脱臭剤のジェルがいつまでたっても減らないので、大した脱臭剤だと感心していたのですが、ビニール蓋を剥がしていないだけでした。というわけで今回のブログ担当は川上です!

第6回の講義内容についてですが

3限では、廣野由美子著『批評理論入門−「フランケンシュタイン」解剖講義』(中央出版)の「声」「イメジャリー」について学習しました。4限ではミハイル・バフチン『ドストエフスキーの詩学』について学習しました。

1.「声」について

『批評理論入門』によれば、物語が、作者の単一の意識と視点によって統一されている状態を「モノローグ的」、それに対し、多用な考えを示す複数の意識や声が、それぞれ独自性を保ったまま互いに衝突する状態を「ポリフォニー的」といいます。4限で取り扱った『ドストエフスキーの詩学』の著者であるバフチンによれば、ポリフォニーはあらゆる小説に固有の特徴であるとされています。そうなると、全ての小説はポリフォニー的、つまり、いくつもの異なった文体や声を取り込んだ状態にあるという意見が考えられるでしょう。『フランケンシュタイン』は、ポリフォニー的な特徴が顕著にみられます。主人公の父であるアルフォンスや、主人公の婚約者のエリザベスなど、複数の人物の視点が挿入され、この物語は構成されています。

2.「イメジャリー」について

『批評理論入門』によれば、「イメジャリー」とは、ある要素によって、想像力が刺激され、視覚的映像などが喚起される場合、そのようなイメージを喚起する作用、あるいはイメージの集合体のことです。イメジャリーの働きは主に以下のようなものです。

◯メタファー・・・あることを示すのに別のものを示し、それらの間の共通性を暗示する。隠喩
◯象徴   ・・・とりわけ類似性のないものを示して連想されるものを暗示する
◯アレゴリー・・・具体的なものをとおして、ある抽象的な概念を提示し、教訓的な含みをもたせる

『フランケンシュタイン』内ならば、例えば「月」が「象徴」として用いられています。重要な出来事が起こる際、たびたび月が登場しており、「月」は殺害や復讐といった狂気や、フランケンシュタインの創造行為などを暗示させていました。以下、上記の内容に対する5期生4人から挙がった疑問点と意見を簡潔にまとめました。

・「象徴とアレゴリーの違いとは何か」
ー(象徴はアレゴリーに比べてより限定的に使用されるのではないか・象徴が暗示するものを理解するには、その象徴の文化的背景や示唆するものを理解しておく必要があるのかも)

また、この疑問については内藤先生が以下のような解説を付け加えてくださいました。
ー(「象徴」は、物語内で意味が通じる特殊なものである。一方で「アレゴリー」は、物語内に限らず、現実においても意味が通じるような普遍性を持たせうるものである)

4限では、ミハイル・バフチン『ドストエフスキーの詩学』を用いて学習しました。内容は、『批評理論』の「声」の内容と概ね重複しており、さらにポリフォニー小説の代表とされるドストエフスキー作品の特色について詳しく記述されていました。ドストエフスキーの小説では、物語の登場人物たちが、作者の考えを代弁するに留まらず、作者と肩をならべてしまうような言葉を発し互いにぶつかりあっています。彼の小説は極めて独自であり、ドストエフスキーはポリフォ二ー小説の創始者であると言えるだろうとのことでした。以下、上記の内容に対する5期生4人から挙がった疑問点と意見を簡潔にまとめました。

・「そもそも完全なポリフォニー小説は可能か」
ー(自己から完全に独立した登場人物や言葉を生むのは難しいと思う・自分の意見の矛盾性について自覚的であれば、自分と異なる意見も仔細に述べられるかもしれない)
・「ドストエフスキーは本当にポリフォニー小説の創始者か」
ー(ドストエフスキー以前、以後の小説の特徴についてもっと知る必要がある)

「イメジャリー」の内容は、これまでの先輩方も理解するのになかなか苦労したと耳にしていましたが、確かに難しかったですね。難解な内容とむわっとした気温のダブルパンチで何度か船をこぎかけましたが、メンバーの奮闘に励まされ、なんとか最後まで考えきりました!!

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