秋学期第11回ゼミ

こんにちは!あと数日で春休みも終わりますね…。今年度のやり残しは今年度のうちにということで、12月6日に実施した授業の記事担当の相田です。

 

3ヶ月以上前の授業ですが、覚えている範囲で記事を書いていこうと思います。

 

今回議論したのは、文化批評への足掛かりとして、遠藤英樹氏の『現代文化論:社会理論で読み解くポップカルチャー』より、ポピュラーミュージックとアニメを題材に議論しました。

 

まず初めに、文化資本論という考え方について議論しました。文化資本は、経済資本と社会関係資本に連なる、ピエール・ブルデューによって提示された資本です。

文化資本には、教養や立居振舞といった「身体化された文化資本」、親などから受け継いだ絵画や彫刻品といった「客体化された文化資本」、国家資格や学歴といった「制度化された文化資本」の3種類があります。

 

私達は、社会をこの文化資本、経済資本、社会関係資本の3つを様々に組み合わせながら、生活しているとしています。そして、私達の持つ文化資本がぶつかり合うことで生じるのが、「象徴闘争」であり、今回はその事例として、音楽が取り上げられ、同時に「経路(ラウツ)」という考え方にも議論を進めました。

 

ちなみに、このラウツという考え方、ゼミ内で新歴史主義に次ぐレベルの大議論に発展しました。本質主義でもなく、かといって多元主義でもない。ルーツ(起源)とも違うということで、かなり議論が迷走したのは今でも覚えています。今自分が民族や人種の中でどのような立ち位置にいるのか、また、今まで自分のたどってきた道を何のために、だれのために何を使って表現しているのかを点ではなくもっと広くとらえた考え方なのはかろうじて分かったかなと思います。要復習ですね。

 

 

次に、ディズニーアニメーションを使って、ソフト・パワー論について議論をしました。

ソフト・パワーとは、軍事力や経済力といった強制的で暴力的な力ではない、その国が持つ魅力のことを指します。ソフト・パワーの源泉は政治的価値観、外交政策、文化から成り立っています。

 

日本のアニメーションは「クールジャパン」に代表されるように日本のソフト・パワーの重要な源となっている。しかし、それ以上に世界規模で強力なソフト・パワーを形成しているのが、ディズニーアニメーションである。

 

ディズニーアニメーションは強力なアメリカのソフト・パワーの形成に多大な貢献をしていますが、アジア諸国を「東洋」というステレオタイプ化したイメージのもと表現し、オリエンタリズム論にしばしば取り上げられている。第12回の授業では、「ジャングル・ブック」を用いて、文化批評の実践へと進んで行きました!!

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