こんにちは!
第7回目のブログを担当します、藤田雄成です。
今回は私の2回目のブログですね。授業から随分時間が経ってしまいました。次のブログ担当を待たせることになるので、できるだけ早く書けるように頑張りたいと思います!(井上さん、ごめんなさい汗)
では早速、授業内容に入っていきます。
前座
今回の前座は私が担当しました。私は今回「読書で風を感じる」と題しましておすすめの本を紹介しました。紹介したのは「一瞬の風になれ」佐藤多佳子、 と「風が強く吹いている」 三浦しをん、です。
どちらも陸上部をテーマとした作品で前者は高校の短距離走を主に扱っていて、後者は大学の箱根駅伝をテーマとしています。この本を読んだきっかけは私が陸上部だったからです。特に「一瞬の風になれ」は、主人公がサッカーから陸上に転身をしている過程が私と重なって、非常に熱中して読んだことを覚えています。陸上競技に関する知識があったほうがより楽しめるとは思うのですが、知らなくても全然おもしろいのでぜひ読んでみてください!
3限
3限は井上さんが批評理論入門の「反復」「異化」について発表してくれました。
反復
この章では反復についての説明の後にフランケンシュタインの物語内でどのように反復が用いられているのかが述べられています。
まず、フランケンシュタインでは「死」が反復されています。たしかに物語を見てみると多くの死があり、キャロライン以外はすべて悲惨な死を遂げています。ここで内藤先生の反復をみることも大事だが
その反復から外れたものをみることも重要という指摘があり、なるほどなと思いました。例えば上記であげた死について、なぜキャロラインだけは悲惨な死に方をしないのか、という問いを考えてみると面白いかもしれません。
また、死という出来事だけでなく、話の筋や人物の境遇などにおいても反復が見られます。さらに物語単位でなく、もっと小さな言葉の単位でも反復がみられます。例えばフランケンシュタインでは「破壊」、「運命、「魂」、「敵」、「創造」、「神秘」などの言葉がしばしば反復されています。
異化
この章では異化についての説明の後にフランケンシュタインでの異化がどのように用いられているのかが述べられています。
実は前に4年の先輩方が一番議論が難しかったのが異化、といっていたのでびくびくしていました笑
実際に見てみると、あれ、簡単じゃね?と思ったのですが、先輩方の言った通りそううまくはいかず…
まず、異化という概念についてですが、普段見慣れた事物からその日常性をはぎ取り、新たな光を当てることをいいます。この概念について私はかなり理解しているつもりだったのですが、授業内で先生がおっしゃった話をきいてまだまだ理解が浅かったと思い知らされました。その話とは一見異化になりそうに思ったものでも、多くの人が事物に新たな光をあてはめられなければ、それは異化とはいえないのでは、ということです。文章で書くとより難解になっちゃった気がします笑。でもそのくらい奥が深い概念ということですね。
この章ではさらにフランケンシュタインでは怪物の語りによって人間が異化されることや言葉も生かされることが述べられています。
4限 ヴィクトル・シクロスキー 「手法としての芸術」
4限は土田さんが発表してくれました。
今回の文章は個人的に読みやすかったのですが同時に異化というものの奥深さを知りました。
まず、この文章の始めではポテブニャーのイメージなくして芸術は存在しないという考えについて述べています。そしてそれが本当に真であるのかという問いが立てられ文章が展開していきます。今回の議論でまず、話題になったのが創作エネルギーの節約についてです。創作エネルギーの節約とはエネルギー消費を最小限に抑え最大限の効果をもたらすことの追及です。つまりこの節約がされないと異化というものがあらわれてくることになります。
この文章では詩的言語と実用言語の違いも説明しており、詩的言語は実用言語などとは違い、知覚を自動現象から引き出すために創造されたものであるとしています。このように自動化されたものを呼び起こし、事物を直視する(異化によって)ということが詩、または芸術にとって重要いうことが述べられています。
私はこの文章を読んでハッとさせられました。なぜなら周りにある事物を見ているようで実は見ていなかったと気づいたからです。そんな当たり前になっているものを捉え直すことが芸術の素晴らしいところの一つだと感じました。
やっぱり授業をやってから時間が経ってしまうと内容を思い出すのも大変になってしまいますね。冒頭にも書きましたが授業が終わったらできるだけ早く書けるようにしたいです。
最後は有名なあの映画の悪役の言葉で締めたいと思います。
では今回はこのへんで!
「争い続きのイタリアではルネサンスが開花した。スイスでは500年の民主主義と平和で鳩時計どまりさ」
第三の男 ハリー・ライム