4年ゼミでは今年度『映画で入門 カルチュラル・スタディーズ』『film analysis』『film art』の3冊の中から、お互いの気になる章をピックアップして議論することにしました。初回の今日は『映画で入門 カルチュラル・スタディーズ』から、第9章『耳に残るは君の歌声』を取り上げました。発表担当は増尾でしたが、諸事情により早退、議論の内容は先生と大下のみとなっています。増尾、このブログでどうなったのかしかと見ておけよ。
ということで、相棒に説明することも兼ねたために案の定長くなったので、授業内容はPDF化いたしました。
今回の作品、オオシモ的には3年論文にした内容と重なる点が多く、非常に楽しかったです。また、ユダヤ系の人物が主人公の作品=悲劇で終わるというレッテルを貼っていた面もあり、放浪者であり近しい人々と全て離別してしまったけれど、主人公のフィゲレはしっかりと生きているという部分に、非常に救われました。その点において私はこの作品をバッドエンドではなくハッピーエンドに含まれると考えたいです。
カルチュラル・スタディーズは二項対立を打ち出しがちである、そのことに私は去年悩み続けました。批評理論の体系の中で大きく隆盛したあと、急激に栄華を失ったカルチュラル・スタディーズ。頭打ちになった後新たな解決策は出ていないという状況を卒業論文でなんとか打ち砕き、3年の私を大きく超えられるようになりたいなと思いました。
余談ですが、今年の私の目標が「書く力を向上させる」なので、ブログは毎回きちんと議事録として整理し、上げていきたいと思っています。頑張ります。(誓い)
(文:大下由佳)