大変遅くなりました!なんとかログインすることに成功いたしました……。今回の担当は増尾です。
5/16に行われた第5回では
3限は廣野由美子著『批評理論入門-「フランケンシュタイン」解剖講義-』(中公新書)「性格描写」「アイロニー」
4限ではウラジーミル・プロップ『昔話の形態学』を用いての講義となりました。
まず3限は増尾が担当。
「性格」というものには正確性があまりみられないということ、その時の状況や誰といるかということによって変化していくものであり、いかなる場合でも同じではないこと、語り手の欲望が如実に反映されており欲望と登場人物の性格というのは対応していく
などということを理解しました。
「アイロニー」皮肉。
言葉のアイロニー:言葉の表面的な意味とは違う意味を読み取らせる。読者の解釈を通じて初めて認識。
状況のアイロニー:意図・予想と実際に起きている事の間に相違があること。
劇的アイロニー:状況事実と登場人物の認識の不一致に読者が気づいていること
アイロニーにはこの三つがあり、これらが使われることによって受け手に面白さを感じさせる。
『フランケンシュタイン』の書かれた当時は、人=神のつくったものでした。
では、つくられたもの=人ならば怪物は一体何なのだろうか という大きなアイロニーを含んでいるということでした。
また、アイロニーの応用として、お笑い芸人アンジャッシュのコントをあげ、実際にコントをみながら巧妙に使われるアイロニーを楽しみました。
4限は大下が担当。
物語の31の機能を簡潔にまとめた有難いレジュメとともに解説してくれました……!!今後使います!
魔法昔話には共通する機能(=登場人物の行為であり、話の展開上意義のある行為)が31個ある。機能の継起順序は同一であるが、あらゆる物語にすべての機能が備えられている訳では無い。
という前置きのあと、31の機能を詳しくみていきました。
なぜ、「魔法昔話」に限られているのか、機能31「結婚」などからみられるように主人公は男でなければいけないのか、これではない成長のプロセスはないのか
などといった疑問に取り組みました。
小説・演劇だけではなくアイロニーが使われていた面白さ、アンジャッシュのアイロニーの使い方のうまさに感動しました!!
アイロニーだぁ……と思いながら見るお笑いが面白いかというのは疑問ですが笑
また、物語を分析していく上で大切な31の機能。
映画のワークショップでも取り扱いました。
しっかりと自分のものにできるように理解を深めなければ……と思いました。

増尾