秋学期第2回ゼミ

こんにちは!今回のブログ担当の横野です。

秋学期からはゼミの進め方が変わることになり、
①前座として各々の論文内容の発表・議論、
②春学期で学んだ批評理論の復習・フランケンシュタイン以外の作品で批評理論を用いた論文の発表・議論
を行うことになりました。

今回は初回授業ということもあり、①は内藤先生による論文の書き方(パラグラフ・ライティング)の講義に、②は『現代文化論』を用いて室さんがマンガ、相田くんが文学についての発表に代替されました。

パラグラフの構造やトピックセンテンスなど、基本的なことを学び、春学期に提出した論文を事例にして分かりやすく説明してくださりました。

改めて春学期の論文を見返すと、文章がめちゃくちゃになっているので、次に提出する論文ではパラグラフ・ライティングを用いて改善しようと思います!

そして、まずは室さんによるマンガについての発表。

マンガという題材を用いて〈文化産業論〉〈価値形態論〉を発表してくれました。

文明(文化)は野蛮さの対極にあるものとされてきましたが、実は文明化こそが人間が行ってきた最も野蛮な行為だと『啓蒙の弁証法』では書かれています。

どういうことだろうと皆で話し合いましたが、「そもそも対立しているのではなく、文明も野蛮さも当時の啓蒙的思想に包括されているのだ」という脱構築的考え方によって二項対立を破壊しているとアドルノ・ホルクハイマーは説明しているという結論になりました。

ただし、アドルノはエリート主義的な文化観を持っていたので、クラシックとポップカルチャーを二項対立していたこともあるようです…。

そして、その後に文化産業としてのマンガを『週刊少年ジャンプ』を事例にして見てみることに。

・ジャンプは他の週刊少年コミック誌に比べ圧倒的に売れている。
・売れることに徹底してこだわっており、マンガを作品としてより「商品」として扱っている。

などが『現代文化論』に挙げられていました。

議論の中で「友情・努力・勝利」というジャンプの三大原則も売れやすいコミックの鉄板ネタだからこそではないかという話題になりましたよ。

ついさっきまでジャンプを夢いっぱいのコミック誌だと思っていたので、少しだけ大人の事情や闇を見たような気分になりました(笑)

そして、価値形態論について。

価値形態論はマルクスが『資本論』冒頭で展開しました。

価値は交換という形態(価値形態)をとらずに現れることはなく、商品は交換されることによって“同じ価値がある等価物”となるそう。
確かに、現在でもお金と商品を交換して買い物をしていますもんね。

ここで、よく価値形態論は労働価値説(価値について、「ある商品を生産する際に必要とされる労働時間つまり労働量」だとする経済学説。)を展開していると誤解されるそうですが、マルクスは「労働価値説」を批判しています。

マンガも描かれた当時の社会を反映し、当時の人々にとって価値がある作品が作られています。

例でいうと、バブル経済期は明るい気分のもとで多様な価値観をもつ個人が戦い成長をする作品が描かれています。
代表的な作品として、『ドラゴンボール』『聖闘士星矢』などが挙げられています。

しかし、必ずしも直接反映するわけではなく反転したり、ねじれたり、ゆがんだりしながら社会のあり方を映し出しているそうです。

例として、『鋼の錬金術師』は資本主義(利潤を含んだ交換を最重要課題とする)とは正反対の等価交換を最重要課題としています。

次に相田くんによる文学についての発表。

まず間テクスト性の夏目漱石の『こころ』を題材として復習をし、その後相田くんが春学期論文で題材にした新本格派推理小説の間テクスト性をこれまでの推理小説を時系列に挙げて説明してくれました。

そして、脱構築。
これも復習をしたあとに「リアルとフィクション」の脱構築を実践してくれました。

ライトノベルやケータイ小説を題材として、表紙、作品の特徴、作家などから分析してくれました。

ライトノベルは表紙をアニメ風のカバーにするなど、フィクションを強めたものですが、同時期に流行したケータイ小説はレイプ、ドラッグ、DV、いじめというリアルを追求した作品です。

ですが、ケータイ小説のリアルな舞台設定も1つのフィクションを作り上げる為の装置でしかなく、“リアルという形の中でフィクションであることを徹底しようとする作品である”という点において、近年ではリアルとフィクションという二項対立は緩められているのではないかとのことでした。

こうして久しぶりのゼミは終了。
忘れている批評理論が多々あることも分かったので、改めて復習しなおそうと誓いつつ次のゼミに向けて皆始動し始めました!
長文になってしまいましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。

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